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​地域の眠れる課題

世界のアート市場は、権威による格付けと市場原理を背景にアートが投機目的の金融商品と化しました。

アートギャラリーは、特定の売れるアーティストだけを取り扱う「閉じた門」の状態です。商業ギャラリーは市場原理で回ることから、交通の便の良いエリアに集中します。「地元」でギャラリーを見かける事はごく稀でしょう。それは地元でアートを楽しむことや地域でアートを育む文化が置き去りにされている事を示しています。

これまで意識されることのなかった「地域の眠れる課題」がここに横たわっています。 

壁面をシェアして展示空間を

ウォールシェアは、この眠れる課題に焦点を当て、ギャラリーのないエリアにアートスポットを作るソーシャルデザインプロジェクトです。ウォールシェアとは文字通り壁面をシェアすること。壁面をシェアすることで展示空間が生まれ、作品を設置してテンポラリーなアートスポットを出現させる事が出来ます。

市場原理が成り立たないエリアで商業ギャラリーの維持は困難です。しかし、壁面をシェアすることで、地域にカルチャー発信の場を確保する事が出来ます。

地元のカフェや銭湯。お寺や校舎。街の広場といった、既にある場所を展示空間に設定して、エキシビションやインスタレーションを実装する。シェアされた壁に人が集い、展示という体験を通して地域にコミュニティーが生まれます。

展示という体験を楽しむ

美術館やギャラリーは、作品を「鑑賞」する場所です。ウォールシェアされたスペースは、作品に触れ「展示という体験」をラフに楽しめる場になるかもしれません。それは、大人だけなく子供たちにとっても、豊かな体験になるでしょう。地域とアートの距離を縮める。日常の中で馴染むことから始める。そうすることで、美術館で鑑賞する際も、自分なりの見方が出来るようになるはずです。

壁をシェアして閉じた門を開くこと。生活の中でアートを楽しむ習慣。地域に芽生えたアート、カルチャーを地域で育む土壌。その空気を拡げていくことが、ウォールシェアのアクションです。

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